本当につけるべき力
12月8日(月)
【物の価値 自分自身で 判断す】
教室では子どもたちに判断する場面を数多く提供し、それぞれが考える時間を大切にしています。
判断するためには、当たり前ですが、物の善し悪しを見分ける力が必要です。
良いか悪いかを見抜く為の情報や知識を持っていなければ、判断する作業は非常に難しいものです。
先日も休憩時間に子どもたち同士が話していました。
「あー。それこの間発売されたシャーペンだよね。新発売だから高いのに、それ買ったの?」
「それが発売されたから、今まで売ってたのが、安くなったのに、どうして新商品の方にしたの?」
「安い方がお得なのに・・・。」
「・・・・。」
返答に困っているA君が、
「新しい方には自分が欲しかった機能がプラスされてるから、こっちが発売されたら発売日に買おうと今まで買わずにずっと待ってたから、高いか安いかではなく決めたんだけど、先生、やっぱり安い方がお得なのかなあ・・。」
数人に意見されてしまい、A君は自分の判断が正しかったのか少し自信がありません。
その日は、国語を取り上げていた事もあり、後半の時間は、
『高いか安いかはどうやって判断する?』
というテーマで物の基準や自分の中での価値などについて考えてみる時間にしてみました。
お金の使い方についても、賛否両論。
面白いぐらいに子どもたちからいろいろな意見が出てきました。
「昨日まで¥300-だったものが、今日いきなり¥150-に下がってたら絶対お得やから、それ買う方がいいに決まってる。」
「新発売のものも、また次のが発売されて下がった時に、また買ったらいいと思う。」
「でも、自分の欲しい機能がついてないのに、値段が下がったからって、買う必要ない気もするけど・・・。」
「金額だけでは決められないように思うんだけど・・・。」
「安くなったんだから、その機能がついてなくても、あきらめたらいいと思うけど・・。」
「お金は大事に使いなさいって、いつもお母さん言ってるし・・。絶対安い方がいいよ。」
「でも、その機能がついてないんだったら、自分の欲しいものではないから、買わなくてもいいんじゃない?」
「値段がさがったから買うっていうのは、違う気がするけど・・。」
「でも、¥300-が¥150-って、半額になってるんだよ。お得感満載だと思うけどなあ・・。」
「もし、今¥300-持ってたとしたら、それを買ったら本当だったらもう残ってないお金が¥150-まだ残ってるってことだし・・。」
「残ったお金でまた違うもの買えたりするし・・。やっぱりお得だよ。」
「でも、私だったらたとえ¥150-残ったとしても要らないものはいらない・・。」
「その人によって、高いか安いかは決まるってことかなあ。」
「自分にとって、高いのかやすいのかを考えて買うか買わないかを決めるっていうのが一番いいのかも・・。」
子どもってすごい!!
ちゃんと考えてみる時間さえあれば、自分たちで答えを見つけ出しています♪
教室では、基本的な学校で学んでいく基礎学力の部分をなるべく短時間で確認し学び終え、その基礎学力を応用し使えるように、実際身近にある出来事をテーマとし、子どもたちの意見をいつも発表してもらっています。
発表したり、書き進めたりする機会を多く作る事で、実践していく力はもとより、判断力も養われてきます。
人の意見を聞くことで、自分の考えは明確になっていきます。
生きる力をつけるには、実際起こりえる状況の中で、物事を考えていく事が何より大切だと考えています。