大切な事
4月14日(月)
【自立心 まずは失敗 繰り返す】
「うちの子はなかなか一人で始めようとしなくて・・・。」
「めんどくさいの連発で、時間のかかることに取り組むことが出来ないようで・・。」
こんな風によくお母様からの声が聞こえてきます。
一人で始められない原因、一人で取り組めない原因は何でしょうか・・?
それは、《経験がない!》ということに尽きると思います。
大人の私たちでさえ、初めての場所ではいつもの自分が出しづらいものです。
経験のないことは、経験を積み上げて少しずつ出来るようになりますよね。
こどもたちも全く同じなのです。
しかし、お母さんのものさしは、自分が経て来た経験をもとに造られていて、そのものさしで測ったままの測定値を子どもたちへ投げかけていることが実に多いと思います。
「4年生なら、これぐらいは考えて。次にすることの段取りをもう少し考えられるんじゃない?」
などと、自分が経て来てその過程がわかっている上で、こどもたちに要求している場面が多々あるように感じます。
まずは、一人で取り組ませること。
いくら時間がかかっても・・。
たとえその日のうちに終わらなくても手を貸さず子どもがすることを見守ってやること。
たとえその日の宿題が出来上がらなかったとしても、大人が誘導せずにいれば、明日はどうすればきちんと宿題が早くに出来上がるのだろうか・・と、子どもは考えるきっかけをつかめるのではないでしょうか?
きちんとさせることよりも、どうすればよいのか考えられる子どもに成長していってもらわなくては、ずっと受け身の与えられる学習を続けていくしかなくなります。
しばらく宿題が出来上がらなくてもいいのではないでしょうか。
宿題が誘導なしで仕上がらなかったとしても、これから子どもたちが歩いていく長い人生の中でそれが重要な部分をしめるとはどうしても思えないのです。
子どもたちはそれぞれに思いを持って教室にやってきます。
①「先生、一応最後までやろうとしたんだけど、分からないところがあって、全部は出来なかった・・」
②「ぼくは全部やってきたよ。わからないところは、お母さんに教えてもらったもん・・」
①の子どもは、やりとげられなかったことで、少し落ち込み気味でやってきます。
②のこどもは、全部やり終えて来たすがすがしい顔で笑顔いっぱいです。
言うまでもありませんが、これを繰り返しながら本当に力をつけてくるのは、まぎれもなく①です。
いろいろ教えてもらうことに慣れている子は、低学年のうちは他の子もすごい!と認めるぐらい目に見えて良く出来る評価をくだされますが、高学年になり、本当に力を発揮しなければならない場面で、いままでじっくり物事にあたり、出来ないながらも自分でやり続けて来た子の力を認めざるをえなくなることがよくあります。
大切なことは、何でしょうか・・・。
一緒に考えながら進んでいきたいですね