お母さんの役割
1月30日(水)
【受けた恩 新たな場所で 恩返し】
お母さん方と懇談をしていると、いつも我が子に対して愛情が深いことを感じます。
少しでも成績が上がるように、なるべくたくさんの事を学べるようにといつも良いものを提供してあげようと吟味されています。
幼稚園の頃は、連れていってお迎えにいってと、毎日が親がかり・・。
働いているお母さんは、すでに子離れした部分があるとは思いますが、ずっと我が子とともに一心同体といった感じの人にとってははじめて少し離れて過ごす時間は出来ますが、園での様子は、先生に聞くことも出来るし、お母さん同士の情報交換もさかんです。
しかし、小学校に入学すると勝手がちがい、子供の学校での様子はわかりづらくなってきます。
今までは、我が子の様子をしっかり確認出来ていたのですが、新しい環境にお母さん自身も少し戸惑ってしまいます。
「ちゃんと出来ているだろうか?」
「用意するのが遅いんじゃないか?」
「お手紙はちゃんと持って帰って来るだろうか?」
「先生の話をきちんと聞いているだろうか?」
考えれば考えるほど不安なお母さん。
子供が帰ってくると、機関銃のように質問を浴びせることに・・。
「今日はどんなことしたの?」
「先生はどんなことお話してたかな?」
「お手紙何枚あったかな?」
なんとか様子を探ろうと、お母さんの質問コーナーは果てしなく続きます。
オギャーと元気な産声をあげてこの世に誕生した瞬間から、かけがえのない宝物として、慈しみ育ててきたのです。
夜泣きする時も、急に熱を出した時も、いつもそばでどんな状況か把握していることが当たり前だったのです。
小学校から、ある意味子供たちの本当の自立がスタートなのですが、なかなかお母さん側の方が子供を離せないことが多いように思います。
登校中、下校中、道でこけてしまったら、子供たちは周りの人に手助けされて頑張っているかも知れません。。
今までお母さんがガードしてくれていた当たり前のことを、自分の注意力を駆使しなければいけない場面が増えていると思います。
でも、子供の成長を願うなら、あえて荒波の中を経験させなければならないのです。
今まで我が子中心に過ごしてきた生活スタイル。
子供とともにお母さんも新しい環境に適応しなければならないのではないでしょうか?
我が子がどこかで誰かに手を貸してもらいながら、成長していくのです。
私はいつも、我が子がお世話になった恩は、新たに自分が出会った人たちに出来ることがあれば、そこで恩返ししたいと思っています。
我が子をべったり必要以上に保護することは、勇気を持って学校と言う、自分だけの自由がまかり通らない集団の中で頑張っている子供の成長を結果的には妨げてしまうことに気づいておいて欲しいと思います。
少し離れたところから見つめてみることで、本当に今必要なことが見えてくると思います。