お母さんへのメッセージ
12月14日(金)
子供たちと話していると、いつもそれぞれの家庭の様子が垣間見れます。
兄弟が多い子もいれば、一人っ子もいるし、最近は単身赴任のご家庭も多くなっています。
コミュニケ-ションのさかんな家の子は、話を順序立てて話すのがとても得意です。
話すことを重ねることで、さらに自分の伝えたいことの要約力にも磨きがかかっています。
国語だけではなく、学習全般的に言えることですが、経験が子供たちを大きく成長させています。
実践出来るようになって、初めて学んだことが理解できたことに繋がっています。
「この問題はこんな風に解きますよ。」と、公式にのっとって教えることを優先した場合、
テストでの点数はお母さん方がニッコリできる点数にはなりますが、それを利用して実生活に取り入れていける力は別物だと思っています。
教室では、答えを発見してもらうことに重点を置いての学びを大切にしています。
使えなくては習った意味がないと考えるからです。
お母さんたちも、日々試行錯誤を繰り返していらっしゃいます。
初めて授かった自分の子ども。
女の子でも、男の子でも、オギャーと生まれたその日は、お母さんとしての誕生日でもあるのです。
ある日、突然○○さんの奥さんから、新たに○○ちゃんのお母さんという称号を受ける日でもありますね。
そう、お母さんもお母さんとしてその日からスタートしているのです。
当然、「我が子にとっての良いお母さん」を目指しています。
しかし子供は生身の、それぞれに個性をもったひとりの人間です。所有物ではありません。
産まれる前に、読んでおいた育児書に書いてあるようにはいきません。
お母さんもお母さんになったばかりなのですから、上手く進められることばかりではありません。
でも、「良いお母さんに・・・」という思いは日に日に大きくなってきます。
「危ないことは、注意しないと。」
「○○出来るように用意しておいてあげないと・・。」
考えればエンドレス・・。
お母さんは俄然頑張ってしまうのです。自分の考えのもとに・・。
今は核家族が多く、サポートしてくれたり、助言してくれる身近な人がいないこともさらに拍車をかけています。
ずっとそれで突っ走って毎日あっという間です
気がつけば、いつも指示をかけています。
その指示通りに進まなくなると、
「どうして、うちの子はできないのかな。○○さんのところの○○ちゃんはもうちゃんとできる様になっているのに・・。」と、比べることが始まります。
ここで、考えてみましょう。
子供にとって、お母さんは何につけてもお手本です。善くも悪くもお手本なのです。
お母さんの接し方は、子供の心の成長においても、大きなウエートをしめることになります。
物事を決めつけて教えると、それだけが正しい答えだと認識します。
これでは、柔軟な発想を持つ・・なんてことは、難しいのではないでしょうか?
おやつの時。
お茶をいれたコップをひっくり返してしまった時。
「気をつけなさいって言ったでしょ?」と、大きな声でおこられた子と、
「こぼれちゃったね。どうしたらいいかな?」と、声をかけられた子とでは、そんな経験が積み重なって来た時に、やはり違いがあるのではないでしょうか?
我が子の欠点だとお母さんが感じている部分は、お母さん自身の改善点になっているのではないでしょうか?
答えは本人に考えさせてほしいと思います。
お茶をこぼしてしまった時に、「どうしたらいいかな?」と、言えるお母さんの心のゆとりが、
子供を育てるのではないでしょうか?
子供たちが大きくなっていくプロセスの中で、私が発見した大切なことのひとつです。
こどもより少し早く,お母さんには心のゆとりを持って欲しいと思っています