待つことが出来ていますか?
7月12日(日)
【子どもたち まわり道から 答え出す】
いつも子どもたちと接していると、大人が待つことが求められていると感じます。
新しい単元に入る時、懇切丁寧に解説をすれば、進める側も楽であることは分っていますが、教室では最低限の解説に留めるように心がけています。
(考える作業)
今の子どもたちが最もめんどくさがる作業のひとつ。
願わくばはやく解き方を教えてもらって、はやくやり終えてしまいたい・・・。
さっさと済ませてしまいたい・・。
スイッチをONにすれば、すぐに面白くスピーデイーな画面が登場し夢中になれるゲーム世代の子どもたち。
考える作業がめんどくさいと感じるのにもこのようなゲーム感覚が大きな影響を与えている要因のひとつと言えるのではないでしょうか。
子どもにいかにめんどくさい作業を行わせるか・・。
その仕掛けを考え、子どもたちに提供することが私の仕事です。
例えば、宿題の中で子どもたちが解き方がわからないものが出て来たとします。
「ちゃんと分るまでしっかり聞いてきなさい。そのために習いに行ってるんじゃないの?」
「どの問題?これはまず・・・・。(このあと教える側が答えまで解いてしまう。)そう、こうやれば答えになるでしょ。はやくやってしまいなさい。」
こんな対応、知らず知らずのうちにしてしまっていること、ありませんか?
聞き出し上手なこどももたくさんいます。
お母さんの気質をしっかりキャッチして、こどもたちも自分が出来る手段を駆使して、頑張っています。
しかし・・・。
子どもが困った様子の時にすぐに手を差し伸べようとすることは基本NGです。
いつも何かしらの方法で手助けしていると、子どもは手助けしてもらうことに慣れきってしまいます。
そしてその結果、自分で考える時間を放棄してしまうようになるのです。
たとえ時間がかかっても、大人は待てなければならないと思います。
我が子に本当の力をつけたいのであれば・・・ですが。
大人は結構自分の都合で、子どもに接していることが多いです。
はやく宿題を済ませておいてから、スイミングに行かせたい・・・とか、遊びに行く前に宿題は済ませて帰ってきたら塾の宿題をすぐに始めさせて・・・というように、あくまでもお母さん自身が立てた計画の元、子どもを誘導しています。
しかし、計画通りにはなかなか進まず(お母さんが立てた計画なので、上手くいくはずもないのですが・・・。)ついに自分から手助けへと乗り出してしまう・・・。
こんなリズムの生活を繰り返していて、子どもが自発的に考える作業をめんどくさがらずに出来るようになるとは、到底考えにくい・・とは思いませんか?
学習状況が今好ましくないと感じている人は、多分このパターンに陥っている人が多いかも知れません。
でも、子どもはなかなか気がつかないし、自ら考え出すことを待っていたら、永遠に終わらないので・・・。
と、今にもお母さんからの声が聞こえてきそうではありますが・・・(^-^)
大人は子育てを通して、(待つ作業の習得)を課せられているのかも知れません。
決して自己都合ではなく、あくまでも子どもが行動に起こせるまで見守り待つことが求められています。
子どもだけが学ばなければならない訳ではありません。
大人には大人用の課題が子どもを通して出題されていますよ。
生きている間は、学び続ける・・。
忘れないでいたいですね。