優先すべきこと
自分の進路について、
少しずつぼんやりととらえていた思いから
形にしていく作業が、中学生後半から。
そんな思いを抱える子どもたちを感じながら、日々共に過ごしています。
「自分は何をしたいのだろう・・。」
「将来の夢は・・。」
めまぐるしく増え続ける情報社会の中で、
子どもたちは自分の進路について考えを巡らせています。
中学3年生にもなれば、高校に向けての進路説明会や情報提供、
成績報告と個人懇談etc・・・。
次々に時間が過ぎていきます。
でも・・・。
一度ストップして、
大切な事、確認してみませんか。
偏差値や受験の難易度をいくら説明されたところで、
本人の気持は優先されていますか。
テキスト重視の教育が、終焉を迎えつつある今、
何を優先して考えければならないのでしょう。
私は、子どもたちにまず
「自己分析」を提案しています。
何をしている時、心がやすらいでいるのか。
時間を忘れて取り組めることは、何なのか。
偏差値が高く、頭が良い!とされる学校に進学を希望している場合、
一層念入りに、自己分析が必要だと感じています。
なぜなら・・。
その大半が、親の思いのすり込みだと感じているからです。
もちろん、
「お医者さんになって、命を救う仕事に就きたい!」
「弁護士を目指して、誰もが平等に与えられた権利を守れるサポートをしたい!」
など、自分の思いが具体的な子も数多く存在します。
しかし、中には・・。
「偏差値が高い学校に行くと将来が保証されるから・・。」
とか、
「大企業に入って、お金持ちになれるから・。」
などと、すり込み情報を鵜呑みにした進路希望を淡々と答える子どもも・・。
今は、男女の差がなく、社会進出が積極的に行われる時代。
働くということが、人生において大きな意味合いを持っています。
だとするならば、自分の思いや、どのような結果を得ることで、自分の喜びを感じるのかを確認して、
進路を考えてもらいたい・・。
そう、強く感じています。
これからは、技術面の進歩はさらに加速を続け、
医学界などを含め、発展し続ける分野も数多くあるでしょう。
しかし・・。
どこか心が取り残されて、孤独感や孤立を強く感じる時代が待っているともささやかれています。
大切なことは、
自分がどんなことにやりがいを見出せるかではないでしょうか。
どんなに偏差値の高い学校に入っても、
そしてそれを経て、その先に一流企業への入社が待っていたとしても、
自分自身が充実感を実感して生活できなければ、
それには意味がないように思います。
自分を知っている人。
自分の本当の気持ちと向き合うことが出来る人。
これが、本当の意味での
「自立している人」
なのではないでしょうか。
自立心をしっかり持った子どもたちが、自分の進路に向かって、進んでくれれば・・と願いながら、
私もまた、前進したいと思っています。