悔しい気持ちが次へのステップ
10月24日(土)
子どもたちと接していると、その子にとってのここ一番の時があります。
もちろんそれぞれに個性があり、褒める時と諭す時が場面によって違ってきます。
その子にとっての、大切な場面に、幾度となく立ち会うわけですが、どうしても伝えたいことが、どのように伝わるかと、伝え方をいつも考えます。
人には、表現の仕方は違っても、みんなに感情があります。
例えば、テストの返却時。
点数のみを確認し、概ね取れていれば安堵する子。
結果がどうであろうと終わったことに安堵する子。
満点が取れたと満足する子。
90点だったと喜んでいる子。
実に様々です。
ですが、本当にテストに備えて学習時間を積んできた子の反応は、あきらかに違います。
返却後、一番に気にするのは、どこを間違えてしまったかという点にあるのです。
そして、間違えたことに対して、悔しいという感情が溢れ出ています。
もちろん、最初に述べたように、感情表現は違っています。
ですが、しっかり勉強してきただけに、悔しさは大きいのです。
やりこんできた子ほど、その傾向は強く現れていて、どこをどう間違えたのか確認して、その場ですぐに解き直しを始めています。
ずっと伝え続けていますが、テストは今の自分の弱点を見つけるためにあるはずです。
点数だけを追っかけていては、全く意味を持たないものとなってしまいます。
まずは、そこに気づけるかが第一関門ではないでしょうか。
そこに気づいた子には、気づいたことへの評価をきちんと伝えることが大切です。
そして、概ね取れたと浮かれている子には、それでいいのかと考えさせることが大きな意味を持つことになります。
今も教室では、ずっと何回も再テストが続いている子がいます。
まずは間違い直しをサボっているので、再テストが続いていることに気づけなければなりません。
何度も何度も同じテストが再テスト。
すでに心が折れかけています。
でも、脱出方法は、自分で見つけなければ前に進むことは出来ませんね。
この場面で自力で脱出出来ないなら、それが今のその子の実力です。
一歩、進めるまで、押したり引いたり寄り添いながら、待つ作業が続きます。
気づくまで見守るのは、大人側も忍耐が必要ですが、ここで、(こうしなさい!)などと指示を出すのはあきらかにNGです。
この場面を自力でひとつ乗り越えられれば、小さな自信が生まれ、次はこうしてみよう・・と、取り組めるきっかけが出来てきます。
これを繰り返しながら、子どもたちはたくましく成長していくのです。
子どもたちのメンタル面の成長をこんなに身近で感じられる日々を送れることに、幸せを感じています
お母様方、一緒に待てる大人を目指しましょうね