大人の課題
11月12日(火)
【それぞれに あれやこれやと 悩む時】
11月に入り、凛とした空気を感じながら、子どもたちと楽しく学んでいます。
教室の特徴として、どの教室よりも懇談回数が多いのではないかと思っています。
そんな中今週から、6年生の子どもたちとの懇談が始まっています。
今回はお母さん抜きの子どもとの2者懇談。
そろそろ時期的に子どもたちも毎日のように進学先について気持ちが揺れ始める時。
行きたい学校の偏差値と自分のテスト成績結果で、一喜一憂し始めています。
無理もありません。
まだ、小学6年生なのです。
冷静な判断力で志望校を決めることなど、出来るはずがありません。
お父さんやお母さんのコメント一つ一つが、子どもたちにとっては何よりの情報となってきます。
何気なく話したことだとしても、子どもたちは真正面から受けとめていて、ずっと心にとどまっていたりして
考えこんでいることだってあります。
子どもとの懇談は、まず
「今、困っていることはない?」
からスタートします。
勉強の進め方、時間の使い方、友達関係・・・。
お母さんがいないことで、いつになくすごい勢いで話し始める子もいます。
「親の期待に応えたい。」
心の片隅で、子どもたちはしっかりと受け止めています。
この時期、志望校変更に、日夜ご家庭で話し合っておられるお宅も多いでしょう。
考えれば考えるほど、決定することが難しくなってしまうかも知れません。
子どもたちと懇談をすると、
「大きくなったなあ。」
と、つくづく感じます。
「勉強の進め方、今のままで修正なしで大丈夫?気になっていることはない?」
こんな質問に、
「自分なりに頑張ってはいるけど、これで大丈夫なのかと考えると、なんかまだまだあれもこれもやり直さないとって思うことが多い。」
「そんな気持ちでいると、今算数をやっていても、次にしようと思っている理科のことが気になりだして。」
成長したなあ・・と、本当に実感します。
少なくとも、今確実に自分と向き合い、試行錯誤を繰り返しながら、着実に階段を上っています。
また、私ともしっかりと話のキャッチボールが成立します。
指示する話し方をしなくても、子どもはきちんと自分の気持ちに気付いています。
一緒に確認をするだけで、充分なのではないでしょうか?
お母さんとは違い、私は第三者の立場で子どもたちの声を拾い上げたいと思っています。
我が子となると、子どもたちの話の途中にも関わらず、
「だってそれはあなたが・・・」などと、子どもが伝えたかった部分を無意識のうちに遮ってしまっているかも知れません。(自分の子育てを振りかえるとそんな場面がよくあった気がします・・)
悩んでいる傍らで、きちんと聴いてあげるだけで、子どもは落ち着き前へ進んでいけると思います。
冷静に考えられる時間を作ってあげる。
子どもを通して、大人の学習も積み上げなければなりません。
これが何よりも簡単なようで一番難しい、大人の課題なのかも知れませんね。